◉ ご創建(日本武尊と滑川)景行天皇の御代(1世紀後半〜2世紀前半頃)、日本をひとつの国としてまとめるために、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)は各地の問題を解決し、災厄・災難を祓い退けながら、全国を旅されました。
そして、当地にいらっしゃった折、川の底板が滑らかなのをご覧になって、「常盤に、堅磐に、常滑の滑川」と仰せられたことから、「滑川」の名が起こったと云い伝えられています。また、この時、人々が日本武尊の仁徳を慕い、当地草創の産土・滑川大神としてお祀りしたのが、当社のはじまりです
す。
◉ 平景政公(鎌倉権五郎景政公)と滑川神社
時は流れ、康平5年(1062年)。源頼義・義家に従い、平景政公(タイラノカゲマサコウ・鎌倉権五郎景政公)が当地へ入られました。折り悪しく、天気が荒れ滑川の水が溢れて道が途絶えてしまっていました。そこで、景政公は馬に乗って川を渡ろうとします。
ところが、滑川の水の流れの勢いは予想以上に激しく、景政公でさえ流されてしまい、あわや溺死寸前となってしまいます。溺れた景政公を助けたのは、滑川の村人達でした。助けられた景政公は歌を一首詠まれ、短冊に認めて村民に渡したと伝えられております。
後に、文明3年(1471年)、その偉業を称え、戴いた短冊を御神体として、新たに平景政公をお祀りしました。
その後の記録によれば、永禄元年(1558年)に神殿が造営され、「御霊大明神」「五郎大明神」などと称されました。慶応3年(1867年)には「皇霊大神宮」と改称され、明治2年(1869年)、現在の「滑川神社」に改められました。